スマホのChatGPTからBloggerへ下書き保存する方法|GPT Action・MCP・Apps Scriptの違い

スマートフォンのChatGPTで記事を作り、そのままGoogle Bloggerへ下書き保存できないか。実際に個人用のBlogger記事作成Skillを用意し、Apps ScriptやGPT Actions、MCPについて調べながら試してみました。

先に結論を書くと、スマホから記事を作ること自体は可能ですが、単体のSkillへAction URLを書くだけではBloggerへの送信機能になりません。外部サービスを操作するには、GPT ActionまたはMCPツールをChatGPT側へ正式に接続する必要があります。

今回実現したかったこと

目標は、スマートフォンから次のように依頼するだけで、Bloggerへ新しい下書きを追加することでした。

このメモをブログ記事に整えて、Bloggerへ下書き保存して。

想定した処理は次のとおりです。

  1. メモや文章を読みやすいブログ記事へ整える
  2. タイトルとラベルを作る
  3. Blogger向けのHTML断片へ変換する
  4. 禁止タグや秘密情報を検査する
  5. 明確な保存依頼がある場合だけBloggerへ送信する
  6. Bloggerでは公開せず、下書きとして保存する

最初に作った個人用Skill

まず、次の役割を持つ個人用Skillを作りました。

  • 日本語で記事を編集する
  • Blogger用のHTML断片を作る
  • 本文先頭にh1を原則入れない
  • htmlheadbodyscriptなどのタグを使わない
  • ユーザーが明確に承認した場合だけ下書き保存する
  • 公開、既存記事の更新、削除は行わない
  • Action URLや固定キーを会話や記事へ表示しない

記事の編集、HTML変換、入力検査までは問題なく実行できました。しかし、「Bloggerへ下書き保存して」と依頼すると、下書き保存用のツールが接続されていないため、実際の送信はできませんでした。

なぜSkillだけではBloggerへ送信できないのか

調べて分かったのは、Skillと外部操作ツールの役割が別になっていることです。

仕組み担当する役割Bloggerへの送信
Skill作業手順、判断条件、出力形式、安全ルール単体では不可
GPT ActionOpenAPIで定義したREST APIを呼び出す可能
MCPツール外部操作、認証、認可、結果の返却可能
Apps ScriptBlogger APIを実行して下書きを追加する可能

Skillの指示に「createBloggerDraft(※スキル名)を実行する」と書いても、ChatGPTにその名前のツールが登録されていなければ呼び出せません。また、OpenAPIスキーマやAction URLをSKILL.mdへ記載しても、それだけでActionとして自動登録されるわけではありません。

公式仕様におけるSkillとMCPの関係

OpenAIの公式資料では、Skillは繰り返し利用する作業手順を定義し、MCPサーバーは外部データ、認証、認可、操作を提供するものとして説明されています。

つまり、Bloggerの構成に当てはめると、役割分担は次のようになります。

  • Skill:記事の編集方法、HTML規約、保存承認の判定
  • MCPツール:タイトル、HTML、ラベルを受け取り、下書き作成処理を起動
  • Apps Script:Blogger APIを呼び出して実際に下書きを作成

GPT Actionを使う方法

個人利用で最も構成が簡単なのは、カスタムGPTにGPT Actionを登録する方法です。

GPT ActionではOpenAPIスキーマを使い、外部REST APIのURL、入力値、認証方法を定義します。今回の場合は、Apps Scriptのウェブアプリを呼び出す

処理の流れは次のとおりです。

  1. 個人用カスタムGPTを作成する
  2. 記事作成と安全確認の指示を設定する
  3. Actions欄へOpenAPIスキーマを登録する
  4. 認証情報を設定する
  5. Actionのテストを実行する
  6. 公開範囲を「自分のみ」にして保存する

設定後は、そのカスタムGPTをスマートフォンで開き、「Bloggerへ下書き保存して」と自然な日本語で依頼します。

MCPサーバーを使う方法

ChatGPTのWorkやSkillsと外部操作を本格的に連携させる場合は、MCPサーバーを用意する方法があります。

MCPはModel Context Protocolの略で、ChatGPTへ外部ツールを提供するための仕組みです。

推奨構成は次のとおりです。

  1. Node.jsとMCP SDKで小さなMCPサーバーを作る
  2. titlehtmllabelsを受け取るツールを定義する
  3. MCPサーバーから既存のApps ScriptへPOSTする
  4. Action URLと固定キーはSecret Managerなどへ保存する
  5. Cloud Runなどへデプロイして、HTTPSの/mcpを公開する
  6. MCP Inspectorでツールを検証する
  7. ChatGPTのDeveloper modeから接続する

書き込み操作を提供するMCPサーバーでは、URLを知っているだけで誰でも実行できる状態にしてはいけません。OpenAIの公式資料では、ユーザー固有データや書き込み操作を扱う場合、OAuth 2.1に準拠した認証・認可を実装するよう案内されています。

GPT ActionとMCPの比較

比較項目GPT ActionMCP
主な利用場所カスタムGPTChatGPT/Codexのプラグインやツール接続
API定義OpenAPIMCPツールスキーマ
構築難易度比較的低い高い
別サーバー既存REST APIがあれば不要原則必要
認証Action側で設定OAuth 2.1などをMCP側へ実装
今回の個人利用向いている将来拡張向け

今回のように「自分のBloggerへ下書きを作る」という用途だけなら、GPT Actionの方が構成は簡単です。複数のツールをまとめたい、WorkやSkillsと深く統合したい、将来的に検索や記事管理も追加したい場合はMCPが候補になります。

スマートフォンだけで完結できるか

日常の利用はスマートフォンだけで完結できます。初期設定後は、ChatGPTアプリから対象のカスタムGPTまたはプラグインを開き、自然言語で記事作成と保存を依頼できます。

ただし、スマートフォン版ChatGPTアプリだけで、GPT ActionやMCPの開発・接続設定まで完了できるとは限りません。設定項目の表示は、アプリのバージョン、アカウント、ワークスペースポリシーによって異なる可能性があります。

パソコンを使わずに初期設定する場合は、スマートフォンのChromeでChatGPTやGoogle Cloudを開き、「PC版サイト」を有効にして操作する方法があります。ただし、MCPのソース編集、Cloud Runへのデプロイ、OAuth設定をスマートフォンの小さな画面で行うのは現実的には負担が大きくなります。

スマホ個人利用での現実的な結論

今回の条件では、次の構成が最も現実的です。

  1. スマートフォンのブラウザをPC表示にする
  2. 個人用カスタムGPTを作成する
  3. 既存のApps ScriptをGPT Actionとして登録する
  4. 公開範囲を「自分のみ」にする
  5. 設定後はChatGPTアプリから自然言語で利用する

一方、単体SkillへAction URLや固定キーを直接埋め込み、バックグラウンドで実行させる方法は採用しませんでした。秘密情報の漏えいリスクがあり、SkillへURLを書くだけではツールとして登録されないためです。

@によるSkill呼び出しについて

OpenAIの公式案内では、ChatGPTで@を入力してSkillを選択する明示的な呼び出しと、依頼内容に応じてSkillが選択される暗黙的な呼び出しが説明されています。

一方、2026年8月15日時点で確認した筆者のAndroidスマートフォン環境では、@から目的のSkillを選択できませんでした。そのため、次のように自然言語で依頼しています。

この内容をBlogger用の記事に整えて、下書き保存して。

これは筆者の環境で確認した挙動です。利用環境や段階的な機能提供によって、表示や操作方法が異なる可能性があります。

Blogger側の下書き専用処理

Apps ScriptではBlogger APIの投稿追加処理を呼び出し、isDrafttrueにします。

const created = Blogger.Posts.insert(post, blogId, {
  isDraft: true
});

この設定により、新しい記事は公開されず、Bloggerの下書きとして作成されます。公開、既存記事の更新、削除を同じツールへ追加しないことも重要です。

固定キーとAction URLの扱い

実装時に最も注意すべきなのは秘密情報の管理です。

  • 実際のAction URLをブログ記事へ掲載しない
  • 固定キーをSkill、記事、会話、公開リポジトリへ書かない
  • Apps Scriptではスクリプトプロパティへ保存する
  • MCPを使う場合はSecret Managerや環境変数へ保存する
  • 漏えいが疑われる場合は固定キーを交換する
  • 下書き保存前に記事本文へ秘密情報が含まれていないか確認する

バックグラウンド実行では解決しなかった理由

「Actionをバックグラウンドで起動すればよいのではないか」と考えましたが、バックグラウンド処理は実行タイミングを変えるだけです。ChatGPTへ外部操作ツールが接続されていない問題は解決しません。

先にGPT ActionまたはMCPツールを正式に接続し、そのうえで必要なら定期実行や非同期処理を検討する順序になります。今回の用途は、記事内容を確認してから下書き保存するため、その場で1回ツールを呼び出す方式が適しています。

まとめ

スマートフォンからChatGPTを使い、Bloggerの記事を作るところまではSkillだけでも実現できます。しかし、Bloggerへ実際に下書きを送るには、GPT ActionまたはMCPツールの接続が必要です。

個人利用で既存のApps Scriptを活かすなら、まずは「個人用カスタムGPT+GPT Action」が最短です。WorkやSkillsとの本格的な統合、複数ツールへの拡張を目指す場合は、Cloud RunなどにMCPサーバーを用意する方法が候補になります。

設定後はスマートフォンから自然言語で依頼できます。ただし、下書き保存後は必ずBloggerの管理画面で内容と表示をプレビューし、問題がないことを確認してから手動で公開する運用が安全です。

参考資料

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